EA販売サイトのシストレ.COMで EA を探してみました。
探し方についても記載しているので、よろしければご自分で探す際の参考にしてください。
また、販売サイトで共通の探し方や考え方を↓の記事にまとめました。
シストレ.COMとは?
Attempia Ltd.(本社:セイシェル)が運営しているEA販売サイトです。
サービス開始は2023年ということで運営歴はとても短いです。
海外法人ということもありますし、信頼性という面では今後に期待です。
シストレ.COMの他にはないユニークな特徴として、同じEAに有料版と無料版があることがあげられます。
無料版は、指定された海外FX業者の口座をシストレ.COM経由で開設して取引する必要がありますが、有料版と同じEAを無料で利用することができます。
まず無料版で試して、気に入ったら有料版を購入して自分の好きなFX業者で利用するということも可能です。
シストレ.COMが行っているEAの審査
“厳格な審査を乗り越えた実績のあるEAが無料で使える!”という記載はありますが、具体的な内容については記載されていません。
過去10年分を目安としたバックテスト結果の提出が求められているので、それについて何らかの確認は行っているものと思われます。
シストレ.COMで提供されるEAの数
提供数はそれほど多くありません。
MT4:103個
MT5:2個
シストレ.COMの利用方法
無料版の利用方法
無料版を利用するためには会員登録(無料)、シストレ.COM経由でのFX口座の開設、開設した口座のシストレ.COMへの登録が必要です。
1. 会員登録
1. サイト右上の「無料会員登録」ボタンを押します。
2. 「ログイン」と「登録」のうち、「登録」のほうの「メールアドレス」と「パスワード」を入力して「登録」ボタンを押します。
3. シストレ.COMから届いたメールの記載にしたがって本登録します。
2. シストレ.COM経由でFX口座開設
1. トップメニューの「提携ブローカー」を選択します。
2. 選択可能なFX業者の比較が表示されるので、気に入った業者のバナーをクリックします。
記事執筆時点で開設可能なのは以下の海外FX業者、および口座タイプです。
業者名 | 口座タイプ |
---|---|
AXIORY | スタンダード口座 |
BigBoss | デラックス口座 スタンダード口座 プロスプレッド口座 |
Exness | スタンダード口座 |
FXGT.com | Standard+口座 Mini口座 |
HFM(HotForex) | プレミアム口座 セント口座 ゼロ口座 トップアップボーナス口座 |
TitanFX | Zeroスタンダード口座 Zeroマイクロ口座 |
XMTrading | Micro口座 Standard口座 KIWAMI極口座 Zero口座 |
3. 業者の説明が表示されるのでよく読んで(とくに新規口座開設方法)から、「新規口座開設」ボタン、または「いますぐ口座開設(xxxx)」ボタン(“xxxx”はFX業者名)を押します。(ここからは各FX業者のサイトでの操作になります)
3. FX口座の登録
1. トップメニューの「会員登録・ログイン」を選択します。
2. 「ログイン」と「登録」のうち、「ログイン」のほうの「メールアドレス」と「パスワード」を入力して「ログイン」ボタンを押します。
3. 「ダッシュボード」の「新規口座開設登録申請」を選択します。
4. 「FX会社」をプルダウンの中から選択し、「口座番号」を入力してから「申請する」ボタンを押します。(口座番号はFX口座を開設した際にFX業者からメールで通知されます)
有料版の利用方法
有料版は会員登録なしで利用できます。
EAの探し方
1. 配布ツール(EA)一覧ページへ移動
1. ヘッダーメニューで「配布ツール(EA)一覧」を選択します。
2. フィルターをかける
1. キーワードを入力して「検索」ボタンを押します。
2. ツール種別を選択します。
フィルターをかけません。
3. ソートする
1. ソートしたい項目名を選択します。
「新しい順に並び替え」を選択して、一番最後のものから逆順(=古い順)に確認します。
4. 検索結果を確認する
一覧表示されているEAの中から気になるものを選択します。
総当たりします。
(この時点で見るのはMT4用がMT5用かぐらいです)
5. 個別のページを確認する
1. EAについての説明
↓にEAについての説明が記載されています。
次のことを確認します。
- 単利(固定ロット)か複利(可変ロット)か
ここでいう「複利」とは、口座残高や余剰証拠金の増減に合わせて発注するロット数も増減させることを言います。(ロット数を増減させると損益(=リスクとリターン)も増減します)
複利の場合は以下を確認します。- リスクが調整可能か
発注ロット数を計算するとき、どの程度のリスクを許容するかということを加味しているはずです。
この「リスク」をパラメータで調整できるか確認します。(「1回の取引の損失を資産の何%までに抑えるか」というのが多いと思います)
たまたま自分に合っていて変える必要がないのであれば構わないんですが、はじめは低いリスクで運用したほうがいいと思います。 - 単利でのバックテストの結果があるか
複利の場合、発注ロット数の変化によって損益幅が増減するので、せっかく長期間のバックテストの結果があっても(というか期間が長くなるほど)、本来の性能(素性?)とは乖離ができてしまいます。(振れ幅が大きくなるというか…、うまく説明できない…)
そのため、(特に近年の成績については)単利でのバックテストの結果が確認できるといいと思います。
単利でのバックテスト結果がない場合は以下を確認します。- 単利に切り替え可能か
単利に切り替え可能なら自分でバックテストをすることができます。(有料版を購入するか、シストレ.COM経由で海外FX業者の口座を開設していれば無料版をダウンロードしてテストできます)
- 単利に切り替え可能か
- リスクが調整可能か
- 両建てするか
両建てする場合には、両建て可能なFX業者を使用する必要があります。 - ナンピンするか
個人的にナンピンは避けたいというだけです。 - 注意/制限事項があるか
許容できないものがある場合、そのEAはあきらめます。
2. フォワードテストの成績
↓にフォワードテストの成績が記載されています。
リアル口座でフォワードテストが行われている場合には↓の表記があります。
なお、フォワードテストの取引量は「0.01ロット」固定で行われます。
現状ではフォワードテスト期間の短いものしかないので、ほとんど参考になりません。
本来であれば以下のようなことを確認します。
- 損益グラフ
- 崖のような落ち込みがないか
- 凹凸が激しくないか
- 中盤以降に失速していないか
- 指標
- プロフィットファクターが「1.2」以上か
- 期待値が小さすぎないか
- 平均保有時間が短すぎないか
- 月間平均取引回数が極端に少なくないか
3. バックテストの成績
↓の「バックテスト詳細」をクリックするとバックテスト結果を確認することができます。
(マウスカーソルを移動するか(PC)、1回タップする(スマホ)と「バックテスト詳細」が表示されます)
内容自体はストラテジーテスターが出力したものになります。
以下を確認します。
- テスト期間が十分か
10年以上あるのが好ましいです。 - スプレッドが「変動」でない場合、値が狭すぎないか
MT4の場合、スプレッドはバックテスト開始時に指定した値に固定されます。
このスプレッドが現実に比べて狭すぎる場合は、その分を差し引いて考える必要があります。
特にスキャルピングのように小さい値幅で勝負するものは影響を受けやすいです。
なお、外部ツールを使用すれば「変動」にすることもできます。(一応、「変動」のほうが現実に近い結果になると言われています) - 残高グラフ
- おおむね右肩上がりか
- 崖のような落ち込みがないか
- 凹凸が激しくないか
- 単利の場合
- プロフィットファクターが「1.2」以上あるか
数値に根拠があるわけではありません。
ネットで「1.3」以上というのをよく見かける程度です。
ただし、「1.0」未満のものは収支がマイナスということなので避けるようにします。 - 「純益 ÷ 最大ドローダウン」が「テスト年数 × 0.5」以上あるか
「純益 ÷ 最大ドローダウン」はリカバリーファクター(リスクリターン率)と言って、この数値が大きいほうが「リスク(最大ドローダウン)」に対して多くの「リターン(純益)」を得られたことを意味します。
目安としてよく目にするのは「10年間のリカバリーファクターが10」というものです。
個人的には「テスト年数 × 0.5~1.0」で年数は長いほうがいいと考えています。(調子のいい年と悪い年があるので、数年とか期間が短い場合はあまりあてにしないほうがいいです) - 取引頻度が高くないか
取引回数とポジション保有時間を確認します。
ポジション保有時間については、ダウンロードしたバックテスト結果のHTMLファイルから取引履歴を抽出して、そこから表計算ソフトを使って計算します。 - 期待利得が小さすぎないか
数pips程度しかないようなものだと、実運用で使用する口座の取引コストに気をつかう必要が出てくると思います。
- プロフィットファクターが「1.2」以上あるか
- 複利の場合
単利の場合と同じ内容を参考程度に確認します。
残高グラフがおおむね右肩上がりの場合、後ろへ行くほど発注ロット数が増えるので、損益も増えます。
その結果、後ろのほうの取引結果の比重がとても高くなります。
つまり、せっかく長期間テストしていても、あまり意味がないことになってしまいます。
みつけたEA
サービス開始から日が浅いためフォワードテストの期間がとても短く、バックテスト通りの性能があるかどうか判断することが困難でした。
あと何年かしたらもう一度探してみようと思います。
まとめ
条件や制限があるとはいえ、有料のEAと同じものを無料で利用する方法があるのはこのサイトだけです。
高価なEAを無料版で試してから、価格に見合う性能だったら有料版を購入するということも可能です。
ただ、サービス開始から日が浅いので仕方ありませんが、どのEAもフォワードテスト期間がとても短いです。
出品されているEAの数は順調に増えているようですし、今後に期待したいところです。