terrace(テラス)で EA を探してみた

「テラスでEAを探してみた」と言うあっしゅ アルゴリズム開発
この記事は約7分で読めます。

EA販売サイトのterrace(テラス)(長いので以降は単にテラスと記載)で EA を探してみました。

探し方についても記載しているので、よろしければご自分で探す際の参考にしてください。

また、販売サイトで共通の探し方や考え方を↓の記事にまとめました。

テラスとは?

株式会社テラス(本社:東京都)が運営しているオンラインショップで、FXのEAだけでなく、株式のシステムトレードソフトも販売しています。

運営会社は2008年設立で10年以上の実績があり、金融商品取引業者(投資助言・代理業)の免許も取得しているので一定の安心感があります。(金融商品取引業者(投資助言・代理業)の免許の要否については同様のサービスを行う会社の間でも意見が分かれるようですが、取得していることでユーザーに不利益になることはないですし、取得するための要件を満たせる会社だということはポジティブな要素だと考えます)

なお、前述のとおりテラスでは株式のシステムトレードソフトも提供されていますが、以降は「EA」関係に絞って記載します。

テラスが行っているEAの審査

以下のような記載がありますが、具体的な審査内容は分かりません。
ソースコードやバックテスト結果の提出の要否についても記載はありません。

Q. 審査全般について知りたいです。

A. システムトレード・ソフトの審査についての詳細は公表しておりませんが、以下の項目に該当するシステムトレード・ソフトは、不承認となる場合がありますので、予めご了承ください。
(1)FX,日経225先物、株式以外の投資対象に関するシステムトレード・ソフト
(2)売買シグナルとして、エントリー(出動)シグナルとイグジット(手仕舞い)シグナルの両方が対となっていないシステムトレード・ソフト
(3)検証に必要な条件設定がなされていないシステムトレード・ソフト
(4)極端にパフォーマンスが悪いシステムトレード・ソフト
(5)システムトレード・ソフト同様ロジックもしくは類似したシステム

テラス > よくある質問 > 発行者の方

テラスで提供されるEAの数

提供されているEAの数は少なめです。

MT4:53個
MT5:0個

テラスの利用方法

1. 会員登録

利用にはテラスへの会員登録が必要ですが、他社のように登録だけを行うことはできず、はじめて商品を購入する際に登録することになります。

1. メールアドレスの登録

1. 商品画面で「今すぐ手に入れる」ボタンを押すと表示される「ご購入・購読仮申し込み画面」の「はじめてのお客様はこちらから」にメールアドレスを入力します。

[テラス] 会員登録時のメールアドレスの入力場所

2. 入力が終わったら「仮申込を実行する」ボタンを押します。

[テラス] 会員登録時のメールアドレスの入力場所

2. 本登録

1. テラスから送られてきたメールに記載されている内容にしたがって本登録します。

EAの探し方

1. らくらく検索ページへ移動

1. ヘッダーメニューから「らくらく検索」を選択します。

[テラス] ヘッダーメニューの「らくらく検索」の位置

2. フィルターをかける

1. フィルター項目をチェックして「検索」ボタンを押します。

[テラス] フィルター項目の一覧と「検索」ボタンの場所
個人的には…

テスト期間の短いものをフィルターします。

  • 〔投資対象〕
    「FX」にチェック
  • 〔検証年月〕
    「11年~19年」、「20年以上」にチェック
    (「検証年月 = バックテスト期間 + フォワードテスト期間」です)

3. ソートする

1. ソートしたい項目名の下の「▼」(降順)、「▲」(昇順)を選択します。

[テラス] ソート項目の一覧
個人的には…

「検証年月」の「▼」(降順)でソートします。

4. 検索結果を確認する

1. 一覧表示されているEAの中から気になるものを選択(EAの名前/グラフ/続きはこちらをクリック)します。
グラフは青線がバックテスト、赤線がフォワードテストの累積利益率です。

[テラス] 一覧状態での表示項目の例
個人的には…

以下にあてはまるようなものは飛ばします。

  • 累積利益率のグラフ
    • 赤い線が横ばい、または下降(フォワードテストで失速)している
      [テラス] フォワードテストで失速している利益率グラフの例
    • 凹凸が激しい
      [テラス] 凸凹が激しい利益率グラフの例
    • 崖のような落ち込みがある
      (記事執筆時点で出品中のEAにはありませんでした)

5. 個別のページを確認する

1. EAについての説明

「システム説明」欄を確認します。
フリーフォーマットなのでEAによって書き方はバラバラです。

個人的には…

次のことを確認します。
(テラスでは単利が基本のようなので、単利/複利を確認する必要はなさそうです)

  • 両建てするか
    両建てする場合には、両建て可能なFX業者を使用する必要があります。
  • ナンピンするか
    個人的にナンピンは避けたいというだけです。
  • 注意/制限事項があるか
    許容できないものがある場合、そのEAはあきらめます。

2. バックテスト、フォワードテスト、通算成績の確認

バックテストとフォワードテストの結果、および両方を合わせた通算成績を確認します。
バックテストとフォワードテストのグラフが連続していたり、指標が隣り合わせで表示されるなど、それぞれが比較がしやすい構成になっているのがテラスの特徴です。

↓は利益率のグラフです。(他社は損益額のグラフになっている場合が多いですが、テラスでは“yyyy年m月に資金○○万円で運用開始していたら~”の”○○万円”対する利益率を使用しているようです)

[テラス] テスト結果の利益率グラフの例

上部に累積利益率が、下部に月間利益率が表示されます。
また、累積利益率の青線がバックテスト、赤線がフォワードテストの利益率の推移になります。

さらに、↓のようにバックテスト・フォワードテスト・通算の指標が横並びに表示されます。

[テラス] テスト結果の指標の例
[テラス] 「テラスによる検証の詳細」の例
個人的には…

以下を確認します。

  • システム登録前(バックテスト)
    • 期間が十分か
      検証年月が「10年」以上あるのが好ましいです。
    • 取引回数が極端に少なくないか
      売買数が月に1~2回だと少ないと思います。
    • プロフィットファクターが「1.2」以上あるか
      数値に根拠があるわけではありません。
      ネットで「1.3」以上というのをよく見かける程度です。
      ただし、「1.0」未満のものは収支がマイナスということなので避けるようにします。
    • リスクリターン率が「検証年月× 0.5」以上
      リスクリターン率が大きいほうが「リスク(最大ドローダウン額)」に対して多くの「リターン」を得られたことを意味します。
      目安としてよく目にするのは「10年間のリスクリターン率が10」というものです。
      個人的には「テスト年数 × 0.5~1.0」で年数は長いほうがいいと考えています。(調子のいい年と悪い年があるので、数年とか期間が短い場合はあまりあてにしないほうがいいです)
      ※リスクリターン率 = (運用開始時の資金 ×(平均年利 ÷ 100)× 検証年月)÷ 全期間の最大ドローダウン額
    • 期待値が小さすぎないか
      期待値は取引ごとの平均損益です。
      当然大きい値のほうがいいですが、取引回数が多くて期待値が低いタイプもあれば、取引回数が少なくて期待値が高いタイプもあるので、どの程度の値がいいのかは一概に言えません。
      ただ、「期待値 + テストで使用したスプレッド」から「自分が使用しようと思っている口座の取引コスト」を引いた値がプラスにならないと、計算上では利益が出ないことになります。(取引コスト=スプレッド+外付けの手数料。実運用の際にはスリッページも考慮する必要がでてきます)
      なので、期待値をPips変換した値が数pips程度しかないようなものだと、実運用で使用する口座の取引コストに気をつかう必要が出てくると思います。
      ※期待値(Pips)= 期待値 ×(10万通貨 ÷「テラスによる検証の詳細」の基本ロット)
      ※テストで使用したスプレッド = 「テラスによる検証の詳細」のスプレッド
  • システム登録後(フォワードテスト)
    • 期間が十分か
      検証年月が最低でも「3年」以上ないと、バックテストとの比較が難しいと思います。
    • 各指標がシステム登録前と大きく違わないか

みつけたEA

残念ながらよさそうなものは見つかりませんでした。

かわりにテラスが集計している平均年利のランキングを載せておきます。

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まとめ

いいところ
  • バックテストとフォワードテストの利益率グラフがつながっている
  • 利益率グラフの線の色の違いでバックテストとフォワードテストが区別できる
  • バックテストとフォワードテストの指標が隣り合わせで表示される
  • 一覧画面に利益率グラフが表示される
いまいちなところ
  • リスクリターン率の表示がない

バックテストとフォワードテストの利益率グラフがつながっています。
また、指標についても隣り合わせで表示されます。
そのため、バックテストとフォワードテストの比較がとてもしやすいです。
調べた販売サイトの中ではここだけの特徴です。

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