無料でEAを配布しているEA-BANKで EA を探して、良さげなものをピックアップしてみました。
探し方についても記載しているので、よろしければご自分で探す際の参考にしてください。
また、販売サイトで共通の探し方や考え方を↓の記事にまとめました。
EA-BANKとは?
Accent Planning Inc.(本社:香港)が運営している無料EAの配布サイトです。
運営会社の設立年は公表されていませんが、提供されているEAの中に2018/3末にフォワードテストを開始したものがあることから、運営歴は少なくとも6年以上あるようです。
海外法人ではありますが、それほど信頼性という面で心配する必要はないかもしれません。
EA-BANKが行っているEAの審査
バックテスト結果を中心に審査しているようです。
- 出品申請の半年前までを含むの10年間以上のバックテスト結果があること
バックテスト結果があればそれでいいというわけではないと思いますが、以下にある2項目を除いて具体的な審査内容は明記されていません。 - バックテストのスプレッドが現実的であること
例として “USDJPY:1.5pips、EURUSD:1.5pips、EURJPY:2.0pips、GBPUSD:2.0pips、GBPJPY:3.0pips”があげられています。 - バックテストで一定回数の取引があること
具体的な回数の指定はありません。 - ストップロスの設定があること
ナンピンする場合を除いて、基本的に200pips以下、大きくても300pipsぐらいまでのストップロスを設定することが求められています。
特に厳しいと感じる項目はありません。
EA-BANKで提供されるEAの数
EA-BANKでは、記事執筆時点で約180個のEAが提供されています。
MT4:177個
MT5:0個
EA-BANKの利用方法
無料でEAを利用するためには会員登録(無料)、EA-BANK経由でのFX口座の開設、開設した口座への一定額の入金、開設した口座のEA-BANKへの登録が必要です。
1. 会員登録
1. サイト右上の「会員登録」ボタンを押します。
2. 「メールアドレス」、「パスワード」を入力し、「利用規約への同意」をチェックして「EA-BANKに無料会員登録する」ボタンを押します。
3. EA-BANKから届いたメールの内容にしたがって本登録します。
2. EA-BANK経由でFX口座開設
1. トップメニューの「ご利用方法」から「2. FX口座の解説&入金」を選択します。
2. 選択可能なFX業者が表示されるので、気に入った業者のバナーをクリックします。
記事執筆時点で開設可能なのは以下の海外FX業者、および口座タイプです。
業者名 | 口座タイプ |
---|---|
TitanFX | スタンダード口座 Zeroブレード口座 |
Tradeview | スタンダード口座 EA-BANK専用ECN口座 ※JPY/USD口座のみ |
ThreeTrader | Pureスプレッド口座 Rawゼロ口座 |
XMTrading | マイクロ口座 スタンダード口座 KIWAMI極口座 Zero口座 |
BigBoss | スタンダード口座 |
MyFX Markets | スタンダード口座 |
IS6FX | マイクロ口座 スタンダード口座 |
Vantage Trading | スタンダード口座 RAW口座 プレミアム口座 |
3. 業者の説明が表示されるのでよく読んでから、「新規口座開設はこちら」をクリックします。(ここからは各FX業者のサイトでの操作になります)
3. 開設したFX口座へ入金
1. 開設したFX業者の口座へ10万円、または1,000ドルを入金します。(各FX業者のサイトでの操作になります)
4. EA-BANKへFX口座番号を申請
1. トップメニューの「マイページ」を選択します。
2.「メールアドレス」と「パスワード」を入力して「ログイン」ボタンを押します。(すでにログインしている場合には表示されません)
3. サイト左側のメニューから「・EA利用口座」を選択します。
4.「申請するFX会社」をプルダウンの中から選択し、「申請する口座番号」を入力してから「口座申請(確認画面へ)」ボタンを押します。(口座番号はFX口座を開設した際にFX業者からメールで通知されます)
5. EA-BANKから認証完了のメールが届くのを待ちます。
EAの探し方
1. 無料EA一覧ページへ移動
1. ヘッダーメニューから「無料EA一覧」を選択します。
2. フィルターをかける
1. キーワードを入力して検索ボタンを押します。
2.「詳細検索」を選択します。
3. 項目を選択、あるいは入力して「この条件で絞り込む」ボタンを押します。
何もフィルターをかけません。
3. ソートする
1. ソートしたい項目名を選択します。
(選択している項目を再び選択すると昇順/降順を切り替えられます)
「新着順」の「昇順(▲)」で古い順にソートします。
これで、フォワードテスト期間の長いものも上位に表示されます。
4. 検索結果を確認する
1. 一覧表示されているEAの中から気になるものを選択(EAの名前をクリック)します。
上から順に「実運用推移」で表示されているフォワードテストの損益グラフを確認して、以下のような特徴があるものは飛ばします。
- 崖のような落ち込みがある
- 凹凸が激しい
- 中盤以降に失速(横ばい、または下降)している
5. 個別のページを確認する
1. EAについての説明
フォーマットが決まっている部分(↓)と、決まっていない部分(バックテストの損益グラフの下)があります。
ストラテジーの概要、パラメータ、注意事項、制限事項などの詳しいことは、フリーフォーマットの部分に記載されていることが多いです。
次のことを確認します。
- 単利(固定ロット)か複利(可変ロット)か
ここでいう「複利」とは、口座残高や余剰証拠金の増減に合わせて発注するロット数も増減させることを言います。(ロット数を増減させると損益(=リスクとリターン)も増減します)
複利の場合は以下を確認します。- リスクが調整可能か
発注ロット数を計算するとき、どの程度のリスクを許容するかということを加味しているはずです。
この「リスク」をパラメータで調整できるか確認します。(「1回の取引の損失を資産の何%までに抑えるか」というのが多いと思います)
たまたま自分に合っていて変える必要がないのであれば構わないんですが、はじめは低いリスクで運用したほうがいいと思います。 - 単利でのバックテスト/フォワードテストの結果があるか
複利の場合、発注ロット数の変化によって損益幅が増減するので、せっかく長期間のバックテスト/フォワードテストの結果があっても(というか期間が長くなるほど)、本来の性能(素性?)とは乖離ができてしまいます。(振れ幅が大きくなるというか…、うまく説明できない…)
そのため、(特に近年の成績については)単利でのバックテスト/フォワードテストの結果が確認できるといいと思います。
単利でのバックテスト/フォワードテスト結果がない場合は以下を確認します。- 単利に切り替え可能か
購入後になってしまいますが、単利に切り替え可能なら自分でバックテスト/フォワードテストをすることができます。
- 単利に切り替え可能か
- リスクが調整可能か
- 両建てするか
両建てする場合には、両建て可能なFX業者を使用する必要があります。 - ナンピンするか
個人的にナンピンは避けたいというだけです。 - 注意/制限事項があるか
許容できないものがある場合、そのEAはあきらめます。
2. フォワードテストの成績
EA-BANKが行っているフォワードテストの結果を確認します。
プロフィットファクターなどの指標はなく、確認できるのは損益(Growth)と、損益+評価損益(EquityGrowth)のグラフだけです。
- 期間が3年以上あるか
期間は長いほうがいいと思います。 - 「最終的な損益 ÷ 最大ドローダウン」が「テスト年数 × 0.5」以上あるか
「最終的な損益 ÷ 最大ドローダウン」はリスクリターン率(リカバリーファクター)と言って、この数値が大きいほうが「リスク(最大ドローダウン)」に対して多くの「リターン(利益)」を得られたことを意味します。
目安としてよく目にするのは「10年間のリスクリターン率が10」というものです。
個人的には「テスト年数 × 0.5~1.0」で年数は長いほうがいいと考えています。(調子のいい年と悪い年があるので、数年とか期間が短い場合はあまりあてにしないほうがいいです)
なお、「最大ドローダウン」は数値として表示されていませんが、グラフにマウスカーソルを合わせると損益が表示されるので、ドローダウンが一番大きいところの損益から手計算します。
3. バックテストの成績
↓をクリックするとバックテスト結果を確認することができます。
内容自体はストラテジーテスターが出力したものになります。
- スプレッドが「変動」でない場合、値が狭すぎないか
MT4の場合、スプレッドはバックテスト開始時に指定した値に固定されます。
このスプレッドが現実に比べて狭すぎる場合は、その分を差し引いて考える必要があります。
特にスキャルピングのように小さい値幅で勝負するものは影響を受けやすいです。
なお、外部ツールを使用すれば「変動」にすることもできます。(一応、「変動」のほうが現実に近い結果になると言われています) - 単利の場合
- プロフィットファクターが「1.2」以上あるか
数値に根拠があるわけではありません。
ネットで「1.3」以上というのをよく見かける程度です。
ただし、「1.0」未満のものは収支がマイナスということなので避けるようにします。 - 「純益 ÷ 最大ドローダウン」が「テスト年数 × 0.5」以上あるか
リスクリターン率(リカバリーファクター)の確認です。(リスクリターン率の説明はフォワードテストのほうを確認してください)
- プロフィットファクターが「1.2」以上あるか
- 複利の場合
単利の場合と同じ内容を参考程度に確認します。
残高グラフがおおむね右肩上がりの場合、後ろへ行くほど発注ロット数が増えるので、損益も増えます。
その結果、後ろのほうの取引結果の比重がとても高くなります。
つまり、せっかく長期間テストしていても、あまり意味がないことになってしまいます。
みつけたEA
1. THE_AUDCAD_typeB_M5_V1_EB
バックテスト | フォワードテスト | |
---|---|---|
実施者 | 出品者 | EA-BANK |
取引銘柄 | AUD/CAD | AUD/CAD |
損益グラフ*1 | ||
テスト期間 | 07/8~19/8 (12.00年) | 19/10~24/9 (5.00年) |
プロフィットファクター | 1.86 | 不明 |
リスクリターン率 (10年換算) | 18.40 | 12.18 |
期待利得(1Lot換算) | 110.33ドル | 不明 |
期待利得(Pips) | 14.72pips*2 | 不明 |
平均取引回数(月) | 6回 | 不明 |
平均ポジション保有時間 | 44時間57分 | 不明 |
単利/複利 | 単利 | 不明 |
スプレッド設定 | 3.0pips | ー |
*2:テスト結果に手数料とスワップについての情報が含まれないため、単純にオープン/クローズ時の約定価格から計算した値です。実際には手数料とスワップのぶん、少しだけ下がるはずです。
バックテストの期間が長くて成績も優秀です。
EA-BANKではフォワードテストの詳細なデータが公開されていないため、バックテストの成績が再現されているかは判断できませんが、GoGoJungle(ゴゴジャン)に出品されている同EAのバックテスト・フォワードテストの結果から判断すると、再現性はあると考えられます。
ゴゴジャンと比べるとバックテストの成績がいいですが詳細は不明です。(口座通貨、ヒストリカルデータ、スプレッド、パラメーター設定の違いなどが考えられます)
ただ、ゴゴジャンの成績でも十分に優秀です。
なお、2口座目からはゴゴジャンで購入する必要があるので注意が必要です。
まとめ
フォワードテストの成績にプロフィットファクターなどの指標はなく、確認できるのは損益(Growth)と、損益+評価損益(EquityGrowth)のグラフだけです。
したがって、バックテストの成績を再現できているかはほとんど分かりません。
基本的には、他の販売サイトでも出品されているものの成績を、そちらのサイトで確認するしかないと思います。
あとは、仕組み上キャッシュバックサイトとの併用はできないはずなので、使用するFX口座は取引コスト(スプレッド+取引手数料)の低いもののほうがいいと思います。