EA販売サイトのGoGoJungle(ゴゴジャン)(長いので以降は単にゴゴジャンと記載)で EA を探して、いくつか良さげなものをピックアップしてみました。
探し方についても記載しているので、よろしければご自分で探す際の参考にしてください。
また、販売サイトで共通の探し方や考え方を↓の記事にまとめました。
ゴゴジャンとは?
株式会社ゴゴジャン(本社:東京都)が運営しているオンラインショップで、FXのEAやインジケーターだけでなく、株式のシステムトレードソフトのほか、電子書籍、サロンなど、投資にかかわる商品やサービスを幅広く販売しています。
運営会社は2007年創業で15年以上の実績があり、金融商品取引業者(投資助言・代理業)の免許も取得しているので一定の安心感があります。(金融商品取引業者(投資助言・代理業)の免許の要否については同様のサービスを行う会社の間でも意見が分かれるようですが、取得していることでユーザーに不利益になることはないですし、取得するための要件を満たせる会社だということはポジティブな要素だと考えます)
なお、前述のとおりゴゴジャンでは多様な商品とサービスが提供されていますが、以降は「EA」に絞って記載します。
ゴゴジャンが行っているEAの審査
出品者から提出されたソースコードとバックテスト結果、ゴゴジャンで実施したフォワードテスト結果を使用して審査を行っています。
- ソースコードの審査
ロジックに問題がないかチェックします。
チェック内容はコチラで公開されています。 - バックテスト結果の審査
具体的な審査内容は明記されていません。
期間については、- REAL-TRADE*1 を商品ページに連携させる場合
2年間以上 - TDS(Tick Data Suite)*2 使用の場合
2年間以上 - TDSを使用しないバックテストの場合
MT4は7年間以上、MT5は2年間以上
- REAL-TRADE*1 を商品ページに連携させる場合
- フォワードテスト結果の審査
具体的な期間や審査内容は明記されていません。
ソースコード以外の具体的な審査内容が明記されていませんが、比較的しっかりとした審査を行っている印象です。
*1:ゴゴジャンが提供しているリアルタイムで取引結果を公開するサイトです。“リアル”というのはリアル口座のことではありません。
*2:Thinkberry SRLが提供しているツールで、使用するとMT4のバックテストを特定のFX業者のリアルティックデータ、およびリアルスプレッドで実施することができるようになります。特にスキャルピングなどの小さい値幅で勝負するEAには影響が大きいと考えられます。
ゴゴジャンで提供されるEAの数
ゴゴジャンでは記事執筆時点で約4,000個と、かなり多くのEAが販売されています。
MT4:3,822個
MT5:150個
ゴゴジャンの利用方法
1. 会員登録
EAを購入するためには、ゴゴジャンへの会員登録(無料)が必要です。
[PR]1. トップページの右上の「会員登録」ボタンを押します。
2.「メールアドレス」と「パスワード」を入力して「メールアドレスで登録する」ボタンを押します。(※Google/Yahoo!Japan/Facebookl/X のアカウントでも登録できます)
2. ログイン
1. トップページの右上の「ログイン」ボタンを押します。
2. 登録した「メールアドレス」と「パスワード」を入力して「メールアドレスでログインする」ボタンを押します。(※Google/Yahoo!Japan/Facebookl/X のアカウントで登録した場合はそれぞれのボタンからログインします)
EAの探し方
※以下はPC向けのサイトでの説明になります。
スマホ向けのサイトにはランキングが何種類かあるだけなので本格的に探すのは難しい気がします。
1. 詳細検索ページへ移動
1. メニューから「システムトレード」を選択します。
2. ウィンドウ上部の「詳しい条件で検索」ボタンを押します。
2. フィルターをかける
1. キーワードやフィルター項目を選択して「この条件で検索する」ボタンを押します。
とりあえず長期間のフォワードテスト結果が確認できるものから探し始めます。
- 計測期間
「全期間」 - カテゴリ
「FX」 - リアル口座 EA稼働率(過去1カ月)> 稼働期間
「7年」~「指定しない」
(“リアル”とありますが、デモ口座でのフォワード期間です) - 取引実績 > プロフィットファクター
「1」~「指定しない」 - 商品情報 > ステータス
「販売中」「計測中」ともにチェック
(「計測中 = ゴゴジャンによるデモ口座でのフォワードテスト計測中」のようです) - プラットフォーム
「MetaTrader 4」または「MetaTrader 5」をチェック
記事執筆時点では、この設定でMT4のEAが220個ぐらいにまで絞れます。(MT5はゼロ…)
一旦この状態で探していいものが見つからなければ「稼働期間」を「5年」にします。
それでも見つからなければ「3年」にするけど、そこまでです。
「2年」にすると1,000個を超えてしまうのと、バックテストとの比較のためにも一定の期間が必要だと思うからです。
ちなみにMT5は稼働期間を「3年~」にしても11個しかありませんでした…。
3. ソートする
1. ソートしたい項目名を選択します。
(選択している項目を再び選択すると昇順/降順を切り替えられます)
「リスクリターン率」の「降順(▼)」でソートします。
「リスクリターン率」(リカバリーファクターとも言う)は、ある期間の「収益額 ÷ 最大ドローダウン額」で計算されます。
この数値が大きいほうが「リスク(最大ドローダウン額)」に対して多くの「リターン(収益額)」を得られたことを意味します。
目安としてよく目にするのは「10年間のリスクリターン率が10」というものです。
個人的には「計測年数 × 0.5~1.0」で年数は長いほうがいいと考えています。(調子のいい年と悪い年があるので、期間が短い場合はあまりあてにしないほうがいいです)
「稼働期間:7年~」でフィルターをかけた場合は「リスクリターン率が3.5以上」を目安に確認していきます。
ちなみにプロフィットファクターでソートしても良かったんですが、そうするとナンピンするEAが上位を占めてしまうのでリスクリターン率のほうにしました。(ナンピンを悪く言うつもりはありませんが、リスクを十分に理解したうえで使用する手法だと思います)
4. 検索結果を確認する
1. 一覧表示されているEAの中から気になるものを選択(EAの名前をクリック)します。
とりあえず以下にあてはまるようなものは飛ばします。
- 収益グラフ
- 崖のような落ち込みがある
- 凹凸が激しい
- 中盤以降に失速(横ばい、または下降)している
- 崖のような落ち込みがある
- プロフィットファクター
1.2未満 - リスクリターン率
「稼働年数 × 0.5」未満
5. 個別のページを確認する
1. EAについての説明
フォーマットが決まっている部分(下図)と、その下に決まっていない部分があります。
ストラテジーの概要、パラメータ、注意事項、制限事項などの詳しいことは、フリーフォーマットの部分に記載されていることが多いです。
次のことを確認します。
- 単利(固定ロット)か複利(可変ロット)か
ここでいう「複利」とは、口座残高や余剰証拠金の増減に合わせて発注するロット数も増減させることを言います。(ロット数を増減させると損益(=リスクとリターン)も増減します)
複利の場合は以下を確認します。- リスクが調整可能か
発注ロット数を計算するとき、どの程度のリスクを許容するかということを加味しているはずです。
この「リスク」をパラメータで調整できるか確認します。(「1回の取引の損失を資産の何%までに抑えるか」というのが多いと思います)
たまたま自分に合っていて変える必要がないのであれば構わないんですが、はじめは低いリスクで運用したほうがいいと思います。 - 単利でのバックテスト/フォワードテストの結果があるか
複利の場合、発注ロット数の変化によって損益幅が増減するので、せっかく長期間のバックテスト/フォワードテストの結果があっても(というか期間が長くなるほど)、本来の性能(素性?)とは乖離ができてしまいます。(振れ幅が大きくなるというか…、うまく説明できない…)
そのため、(特に近年の成績については)単利でのバックテスト/フォワードテストの結果が確認できるといいと思います。
単利でのバックテスト/フォワードテスト結果がない場合は以下を確認します。- 単利に切り替え可能か
購入後になってしまいますが、単利に切り替え可能なら自分でバックテスト/フォワードテストをすることができます。
- 単利に切り替え可能か
- リスクが調整可能か
- 両建てするか
両建てする場合には、両建て可能なFX業者を使用する必要があります。 - ナンピンするか
個人的にナンピンは避けたいというだけです。 - 注意/制限事項があるか
許容できないものがある場合、そのEAはあきらめます。
2. フォワードテストの成績
ゴゴジャンが行っているフォワードテストの結果を確認します。
それぞれが離れた位置にありますが、指標・損益グラフ・注文履歴を確認することができます。
- 指標
個別ページに来るまでに確認済みではありますが、一応、プロフィットファクターとリスクリターン率を確認します。(複利の場合は参考程度に) - 損益グラフ
- オレンジ色の線(含み損益を加味した収益)だけ極端に落ち込んでいないか
ナンピンによく見られる特徴です。
個人的にナンピンを避けたいので確認します。
- オレンジ色の線(含み損益を加味した収益)だけ極端に落ち込んでいないか
- 注文履歴
- どのFX業者でフォワードテストが行われているのか
無難に行くなら同じ業者を使用したほうがいいと思うので一応確認します。 - 取引頻度が高くないか
FX業者の中には取引頻度が高いのを歓迎しないところもあります。
といっても、どれくらいがダメだと明記している業者はあまり見かけないので判断が難しいです。
とりあえず、1分とか2分で注文と決済を繰り返すようなものはダメって言われるかもしれないなぁぐらいに思っておけばいいと思います。
注文履歴でもざっくりした感じは分かりますが、詳細はダウンロードしたCSVファイルを表計算ソフトで加工して、取引回数とポジション保有時間を確認します。 - 期待利得が小さすぎないか
期待利得とは、取引ごとの平均損益で「収益 ÷ 取引回数」で計算できます。
当然大きい値のほうがいいですが、取引回数が多くて期待利得が低いタイプもあれば、取引回数が少なくて期待利得が高いタイプもあるので、どの程度の値がいいのかは一概に言えません。
ただ、「期待利得 + フォワードテストで使用している口座の取引コスト」から「自分が使用しようと思っている口座の取引コスト」を引いた値がプラスにならないと、計算上では利益が出ないことになります。(取引コスト=スプレッド+外付けの手数料。実運用の際にはスリッページも考慮する必要がでてきます)
なので、期待利得が数pips程度しかないようなものだと、実運用で使用する口座の取引コストに気をつかう必要が出てくると思います。
- どのFX業者でフォワードテストが行われているのか
3. バックテストの成績
フォワードテストの注文履歴が表示されているあたりで「バックテスト」を選択するとバックテスト結果を確認することができます。
出品者が行ったバックテストの結果のほか、ゴゴジャンや他のユーザが実施したものも確認することができるようになっています。(存在しない場合もあります。とくに他のユーザが実施したものは見たことがないです)
内容自体はMT4のストラテジーテスターが出力したものになります。
より詳しく検証したい場合はダウンロードして確認することもできます。
- テスト期間が十分か
10年以上あるのが好ましいです。
逆に5年とかだと短すぎると思います。 - スプレッドが「変動」でない場合、値が狭すぎないか
MT4の場合、スプレッドはバックテスト開始時に指定した値に固定されます。
このスプレッドが現実に比べて狭すぎる場合は、その分を差し引いて考える必要があります。
特にスキャルピングのように小さい値幅で勝負するものは影響を受けやすいです。
なお、TDS(Tick Data Suite)という外部ツールを使用すれば「変動」にすることもでき、そのほうが現実に近い結果になるとは思います。
ただし、どういうスプレッドが使用されたのかは分からないので過信はできません。 - 取引頻度が高くないか
取引回数とポジション保有時間を確認します。
ポジション保有時間については、ダウンロードしたバックテスト結果のHTMLファイルから取引履歴を抽出して、そこから表計算ソフトを使って計算します。 - 期待利得が小さすぎないか
数pips程度しかないようなものだと、実運用で使用する口座の取引コストに気をつかう必要が出てくると思います。 - フォワードテストの結果とだいたい同じになっているか
同じになっていれば、今後も同じ結果になる可能性が高いと予想できます。
4. コミュニティ
損益グラフの下あたりで「商品のコミュニティ」を選択すると、新しいコメントを投稿したり、これまでのコメントを確認することができます。
購入者、あるいは購入を検討している人が質問をして、出品者が回答をするというパターンが多いです。
過去のコメントを検索することもできるので、疑問があったらまずは検索してみるといいです。
5. レビュー
損益グラフの右あたりに「レビュー」があります。(まだレビューがないものは表示されません)
ここで「もっと見る」をクリックすると全てのレビューを確認することができます。
みつけたEA
1.「THE AUDCAD」タイプB
[PR]バックテスト | フォワードテスト | ||||
---|---|---|---|---|---|
実施者 | 出品者 | ゴゴジャン | ゴゴジャン (外為ファイネストデモ口座) | ||
取引銘柄 | AUD/CAD | AUD/CAD | AUD/CAD | ||
損益グラフ*1 | |||||
テスト期間 | 04/1~24/4 (20.25年) | 07/1~20/11 (14.00年) | 18/10~24/9 (5.90年) | 18/10~21/12 (3.20年) | 22/1~24/9 (2.68年) |
プロフィットファクター | 1.51 | 1.48 | 1.91 | 1.58 | 2.17 |
リスクリターン率 (10年換算) | 8.41 | 8.22 | 13.30 | 6.99 | 26.60 |
期待利得(1Lot換算) | 10,123.1円 | 7,652.7円 | 11,931.2円 | 8,162.4円 | 14,623.3円 |
期待利得(Pips)*2 | 11.26pips*3 | 9.26pips*3 | 12.42pips | 9.97pips | 14.17pips |
平均取引回数(月) | 5回 | 5回 | 4回 | 3回 | 5回 |
平均ポジション保有時間 | 46時間36分 | 42時間7分 | 48時間12分 | 49時間23分 | 47時間21分 |
単利/複利 | 単利 | 単利 | 単利 | ||
スプレッド設定 | 変動 | 変動 | ー |
*2:テスト結果の取引ごとの約定価格と手数料、スワップから計算した値です。
*3:テスト結果に手数料とスワップについての情報が含まれないため、フォワードテストの平均(0.38pips)を使用しました。
バックテスト期間が非常に長くて成績も優秀です。
別の人間が異なる期間・条件で実施しても結果が揃っています。
また、約6年のフォワードテストの間もバックテストと同等以上の成績をあげています。
以上のことから、今後も同じような成績をあげる可能性が高いと考えられます。
取引回数が少なくて期待利得が高いタイプなので、スプレッドなどの取引コストに神経質になる必要がなさそうなのもいいところです。
あとは、ほとんどの取引でオーバーナイトするので、スワップフリーサービスのあるFX業者を使うのも面白いかもしれません。
なお、フォワードテストの2022年初頭からの成績が驚異的ですが、過度な期待はせず、長期的に見てプロフィットファクターが「1.5」前後、リスクリターン率が「10年で8」前後の性能だと考えて使用したほうがいいと思います。
2. Legato USDJPY
[PR]バックテスト | フォワードテスト | ||
---|---|---|---|
実施者 | 出品者 | ゴゴジャン | ゴゴジャン (外為ファイネストデモ口座) |
取引銘柄 | USD/JPY | USD/JPY | USD/JPY |
損益グラフ*1 | |||
テスト期間 | 05/1~20/11 (15.83年) | 05/1~20/5 (15.33年) | 18/5~24/9 (6.35年) |
プロフィットファクター | 1.30 | 1.31 | 1.27 |
リスクリターン率 (10年換算値) | 13.34 | 9,94 | 11.02 |
期待利得(1Lot換算) | 3413.78円 | 3348.60円 | 2862.49円 |
期待利得(Pips) | 3.41pips | 3.35pips | 2.86pips |
平均取引回数(月) | 18回 | 18回 | 11回 |
平均ポジション保有時間 | 8時間48分 | 12時間47分 | 9時間54分 |
単利/複利 | 単利 | 複利 | 単利 |
スプレッド設定 | 0.5pips | 0.5pips | ー |
バックテスト期間が非常に長くて成績も優秀です。
単利/複利の設定が異なるので直接比較できませんが、別の人間が異なる期間・条件で実施してもおおむね結果が揃っています。
また、6年強のフォワードテストの間もバックテストに近い成績をあげています。
以上のことから、今後も同じような成績をあげる可能性が高いと考えられます。
ただし、バックテストの成績がスプレッドを「0.5pips」という非常に狭い設定で行ったものであることは考慮する必要があります。
また、出品者がスプレッドの狭い口座(「0.8pips」以下)での使用を推奨していることからも、使用するFX業者はある程度限定されることが予想されます。
なお、2口座目からは割引価格で購入できる「優待版」が用意されています。
3. ユーティリティ・プレーヤー
[PR]バックテスト | フォワードテスト | ||
---|---|---|---|
実施者 | 出品者 | ゴゴジャン | ゴゴジャン (外為ファイネストデモ口座) |
取引銘柄 | USD/JPY | USD/JPY | USD/JPY |
損益グラフ*1 | |||
テスト期間 | 04/1~24/6 (20.42年) | 03/5~20/5 (17.00年) | 19/8~24/9 (5.08年) |
プロフィットファクター | 1.39 | 1.39 | 1.22 |
リスクリターン率 (10年換算値) | 13.45 | 10.35 | 10.41 |
期待利得(1Lot換算) | 2,235.08円 | 2,348.23円 | 1,477.39円 |
期待利得(Pips) | 2.24pips | 2.35pips | 1.48pips |
平均取引回数(月) | 17回 | 18回 | 17回 |
平均ポジション保有時間 | 4時間2分 | 4時間27分 | 4時間0分 |
単利/複利 | 単利 | 単利 | 単利 |
スプレッド設定 | 変動 | 変動 | ー |
バックテスト期間が非常に長くて成績も優秀です。
別の人間が異なる期間・条件で実施してもおおむね結果が揃っています。
フォワードテストになると成績が少し落ちますが、それでも十分な成績です。
フォワードテストの成績が物足りないのなら、もう少し様子をみるのも手です。
まだフォワードテスト期間が約5年なので、長い目で見ればバックテストの成績に近づいていくことは十分にあり得ます。
なお、商品ページでは触れられていませんが、期待利得から考えると取引コスト(スプレッド+手数料)が低めのFX業者を使用したほうがよさそうです。
MT5版もあります。
出品されて間もないですが、バックテストの結果を見る限りでは正しく移植されているように見えます。
まとめ
期待利得やポジション保有時間などの表示がない情報については、バックテストとフォワードテスト結果をダウンロードできるので、ちょっと面倒ですが表計算ソフトを使えば自分で算出することができます。
総じて、とても探しやすいサイトだと思います。
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